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花猫がゆく

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阪本順二の「顔」

◆マッチョだがよしとしよう

 確かに藤山直美はすごかった。映画のはじめのほうのブス演技は、ほんとにすごいブスに見えた。メイクとかでなく、演技でブスってすごいよね。迫力あった〜。

 テレビドラマなんかの見るに耐えなさにうんざりして、日本映画ってすっかり敬遠してた。どうして若い女はどいつもこいつも、あんな舌足らずなんだ!ちゃんとしゃべれ!と怒ってしまうわけなんだけど、この映画見たら、なーんだテレビドラマって、単にちゃんとした俳優を使ってなかっただけなんだ、とわかった。見苦しい人が、見事にひとりも出てないんだもん。「あ、全員俳優だ」と思った。最近はNHKのドラマだって目を覆いたくなるひどさだもんね。

 坂本順二ってなんかマッチョな気がして、いまいち見る気が起こらなかったけど、マッチョには思わぬ副産物があることが見ててわかった。それは、男の描き方が美しいこと。女は見事にステレオタイプだけど、男は深みがあるねえ。岸部一徳も妙に素敵だったし、何といってもトヨエツが!

 トヨエツ、最初に見たのは「11人の怒れる日本人」でした。話のポイントになる法学生の役で、なんとも魅力的でした。その気色悪さが。まるっきり性格俳優と思ってたら、あっと驚く恋愛ドラマの色男役で人気が出てしまい、意外意外。でも私は普通の恋愛ものに出るのはどうも見たくない。クサイんだよね、どうしても。

 チンピラ役はちょっとはまりすぎという気はするけど、でも美しいからよしとする(エラそうですね)。黒いスーツもパンツ一丁も似合うねえ、と拍手して大喜びしました。お約束通りにヤクザに叩き殺されるんだけど、廃屋のようなところで惨殺されて転がっているトヨエツの側を、殺したヤクザが通り過ぎる、その時に、ヤクザの足がかすかにトヨエツの頭に当たってトヨエツの頭がほんの少しだけ揺れる。それがとっても色気があったんです。

 型通りではあるのだけど、その型通りの美しさというか、ソリッドな感じがあって、よかったなあ(トヨエツがじゃなくて、映画全体が)。最後は逮捕されて終わりか、と思ったら、一応のハッピーエンドというか、希望が残されてるのもよかった。

 これはこれは、「KT」もいけるかもしれんぞ、と思った。かなり男っぽそうだもんね。

 しかしこの映画評、偏ってるね、かなり。

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