花猫がゆく

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U2って演歌よね

◆別ミックスはやめて〜

 2枚組+DVDのベスト版が出た。視聴コーナーにあったので、最近は仕事の休憩時間に毎日U2を聞いてる。久しぶりに聞いて思う。私にとってU2は演歌だと。そのココロは、「あ〜〜、やっぱ、ええなあ〜U2は」とオッサン化してしまうことなんだけど。

 やめてほしいのはこの、「別ミックス」とかいうの。だってアルバム全部持ってるのにさ。違うんだもん。しかもいいんだ、この"Gone"の「ニューミックス」というのが。イントロの拍子がちょっとずれているところにシビレてしまう。

 あんまりいいんで、家に帰って久しぶりに"POP"を出してきて聞いてみる。どんな歌詞だったっけ。I'm already come とか言ってるな。

 違った。I'm already gone だった。当然だよな、"Gone"て題名なんだから。しかし何だ、これは誰に向けて言っている歌詞なのか。昔の恋人なのか、それとも不特定で抽象的な誰かの象徴なのか、男なのか女なのか。いずれにしろ、何か説教臭いぞ。歌詞は曲の印象ほどは良くないな。すぐに歌詞が聞き取れる語学力がなくて良かった。

 昔、レズビアンのK.D.ラングが、「男ってすぐにジーザスを気取りたがるよね」ってせせら笑ってたことがあった。これはマイケル・スタイプのことを言ってたと記憶してるけど、つくづくボノもそうだよなって思ったものだった。この説教臭さこそがボノ。ボノはそれでいいのだ。何だかよくわからないけど。

 評判はどうなのか知らないけど、私はU2のアルバムの中では「アクトン・ベイビー」というのが一番好きで、その中に"Acrobat"という曲があった。当時大好きで何度聞いたかわからない。その曲と"Gone"という曲が、音も歌詞もちょっと共通してる気がして。その"Acrobat"という曲と比べると、どうも増してる気がする。説教臭さが。かなり。年を取ったってことかなあ。それに何か、負け惜しみ臭い気も…。取り逃した女はきっと相当いい女だったのだ。男が年を取るとこうなるのか。

 まあその説教臭いところも、演歌なのだから仕方がない。とは思うが、考えてみれば「アクトン・ベイビー」の頃はそれほど説教臭くなかったよ、どの曲も。もっと個人的な匂いがした。ボノにしてはおかしいくらい。だから好きだったのかも。

 しかしこの訳詞、"suit of lights"というのが「照明一式」というのはどう考えてもおかしくないか? 照明一式ですよ。「この照明一式はきみが持っていればいいよ」って、そんなキザに言われてもなあ。

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