花猫がゆく

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在日は金持ちか?

靴屋の店員の言い分

 大おば様の家の近くを散歩していて、靴屋を見つけたので入ってみた。それがけっこう高級めの靴屋だったらしく、モノはいいのだが、1足7,8万ウォンほどもする。物価の安い韓国にしては高いなあ、と思いつつ見ていた。

 中年男性の店員がやってきて話しかけてきた。カタコト韓国語で答えると、店員は日本語で「日本人ですか」と聞いてきた。やはり商売において日本語は必須なのか。しかしここで私はいつも悩むのだ。もう日本人って言っておいたほうがいいんじゃないか?と。だって韓国人に「私は在日だ」と言って良かったことってあんまりないから。こっちは親しみを持ってもらえるかと思っているのに、せいぜいが無反応なのだ。

 まあ嘘を言うほどのことでもないので、「チェイルキョッポだ」と言うことにした。店員は試着をすすめたり、この靴がどんないい革を使っているか、とか説明したりした。そして、聞いてもいないのに「うちでは安くはしません」と、きっぱりと言い放った。韓国では「カッカジュセヨ(負けてちょうだい)」が当然のやりとりであることは日本人の観光客でもよく知っているから、クギを差しているわけだ。やっぱりちょっとタカビーな店だったらしい。

 「たしかにいいものだけど、ちょっと高い」と私が言うと、店員は目を丸くして、「はあ!チェイルキョッポが何を言うか」とあきれたように叫ぶのだった。

 そうかー。やっぱり在日韓国人って金持ちだと思われてるんだ。常々韓国人が在日に対して見せる反感のようなものって、やっぱりこれだったんだ。しかしなにゆえ?韓国から見える日本、または在日は、とにかく「金を持っている」らしい。冗談じゃないわっ!と思いつつ店を出た。

 これについては思うところも多いので、別項にて。→反「在日」感情について

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